なにわ皮ふ科医院 相生町,宇部新川,宇部市 皮膚科,アレルギー科

皮膚科系の病気

多汗症でお悩みの方へ 朗報


 

皮膚汗腺細胞に貯留の汗は自律神経の働きで分泌され、皮膚表面から蒸発していく際に気化熱を奪う作用で全身の体温調節に深く関与しています。成人は一日当たり約2000mlの水分を様々な飲食で摂取し、そのうち約1500mlは尿、約200mlは呼気、そして約300mlは汗、それぞれ体外へ出ていきます。

汗の水分は皮膚表面から蒸発していく際に、液体分子から気体分子へと運動量が増加し、そのエネルギーは体温から得られていきます。そして身体の恒常性の維持のためにさまざまな条件下で、不可欠な貢献をしています。ところが、恒常性維持に関係なく、勝手に自律神経が汗腺細胞を動かしていくのが多汗症です。

全身性と局所性に大別されますが、手のひら足の裏あるいは腋の多汗症などは、暑さ・スポーツなどの際の汗とは分泌動態が、別次元、厄介な難治性の症状です。

これまでの治療は、汗腺から皮膚表面へとつながる管の中の汗のタンパク質を例えれば豆腐のように凝固させて管に栓をした形となって、汗の分泌がストップする効果を期待して、塩化アルミニウム液が頻用されてきました。ただ、その欠点は、ワインの瓶のコルク栓が外れていくのに似て、凝固タンパク塊が徐々に押し上げられていって、数日以内で、皮膚表面から失われてしまい、再び発汗異常が始まるという機序でした。

これに対して、コロナ禍の本年、新薬が登場してきました。汗腺細胞に関与する自律神経の末端部分に直接作用して、汗の分泌をコントロールしていこうとする試みです。

今後、この新薬の全国的な治療経験のすそ野が広がっていくことが望まれるところです。

ワキ汗の情報・サポートサイト ワキ汗治療ナビ

 

冬のお肌のかゆみ:皮膚掻痒症

低温乾燥の冬季には、お肌の燥肌から皮膚掻痒(そうよう)が発現しやすく、不快なストレスの方が増加と推察されます。

1 肌の構造と新陳代謝

皮膚は表皮、真皮、脂肪組織の3層構造です。表皮細胞は約3日に1回ほど分裂・増殖し、順次表面に押し上げられて、重なって、生きた細胞層を形成します。約1か月後に角質細胞(あか)となって角質層に移行し、さらに押し上げられて、約2週間後に皮膚表面から剥離・脱落します。

2 肌の乾燥化

毛包付属の皮脂腺から分泌される皮脂は、毛孔から皮脂膜となって皮膚表面を薄く被覆し、水分蒸発を調整します。また、表皮細胞から産生される保湿成分も同様の働きをしています。以上の成分は高齢化に伴って徐々に減少し、蒸発していく水分量は増加していきます。たとえば、青・壮年期の角質層水分濃度が20%だと、高齢期では10%~5%に低下していき、皮膚の乾燥化が顕著となります。

3 肌のかゆみの発生

かゆみとは、皮膚末端のかゆみ担当知覚神経細胞が興奮して、その信号が脳脊髄神経回路を伝って脳内かゆみ担当中枢部に感知されている現象です。かゆみ担当知覚神経細胞がなぜ興奮しているのか? そのほとんどは、ヒスタミンという物質の刺激で興奮すると考えられています。真皮内の肥満細胞は普段は静かにヒスタミンを蓄積しています。何らかの理由で刺激されると、ヒスタミンは大量放出され、かゆみ知覚神経細胞を刺激して、かゆみ信号が発現します。殊に日常生活の何気ない動作により乾燥肌が衣類でこすれていると、その機械的刺激が肥満細胞を刺激しやすくなります。

4 かゆみに対しての対応

  • 1)入浴 
    家庭内での入浴の目的は 皮膚表面の異物や微生物あるいは古い角質細胞を除去、血行を改善して身体を温める、気分をリフレッシュする、この3点です。高齢者では、皮脂膜を過度に洗い流すと皮膚の乾燥化が促進されますので、石鹸類の使用は3日に一度ほどがお奨めです。
     
  • 2)衣類
    綿類はそれほどの心配は無用ですが、化繊類を直接素肌に身につける日には、こすれ過ぎには気を配っておきましょう。
     
  • 3)スキンケア
    皮膚表面のしっとり感を維持していくために、保険診療ではワセリン類、尿素類、類ヘパリン様物質などが外用剤として頻用されています。外用の際の種類、濃度、量、頻度は顔面、体幹、四肢などの部位によっても個人差があり、また気象変動、室内エアコン環境などの影響も強く受けますので、自分に都合の良い条件=至適条件は医師のアドバイスを参考に、自分で試行錯誤的に見出すことも重要です。
     
  • 4)薬物療法
    1)通常の生活では昼の脳中枢神経は緊張していますので、皮膚末端からのかゆみ信号はマスクされてそれほどかゆいとは感じないかもしれません。夕刻から緊張が緩んでくるとかゆみをはっきり感じるようになり、入浴で心身が暖まってリラックスした後にはかゆみがいっそう増強、さらに就寝後にはかゆみだけが脳に感じられて、安眠・熟睡のさまたげとなります。就寝中にひっかいて掻破痕となると、もはやスキンケアだけでは不十分な状況です。かゆみ止めの内服剤や抗炎症剤の外用が有効となります。

    2)かゆみ止めには種々の抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤が単独あるいは複合的に応用されます。その薬理作用の効果発現には不都合な副作用が発揮されることもあり、医師の指導のもとでの内服が安全でしょう。内服でも不十分な場合には、真皮に炎症が隠れていることが推測され、弱~中レベルのステロイド外用剤の数日間使用で、単純なスキンケアに戻ることがしばしば経験されます。

5 医療機関への受診

自己対策での効果に満足不十分であれば、積極的な医療機関への受診が求められるでしょう。第一選択は、アクセスしやすい医療機関です。また受診できない事情がある場合には、往診の依頼も選択肢です。「痛いのは我慢できるが、かゆいのは我慢できない」との訴えはよく耳にします。かゆみで脳中枢が過敏状態になる前に早めの受診を心がけましょう。
 

 

皮膚がかゆ~い 皮膚掻痒症

冬は風呂上がりの肌がかゆ~い季節
そうだね~夜中にぐっすり眠れないと翌日がつらいね
あーいっそ宇部市がハワイみたいだったらいいのに
ははは常夏の国だったら 肌が乾燥しなくてすむかも
安眠は明日への栄養剤!何か保湿剤を塗って寝ようか
外用剤ならコンビニや薬局もいいけど医院の処方は確実だよ
ふーんどんなのを処方してもらえるのかなあ?
ワセリン系尿素系類ヘパリン様等があると聞いてるけど
塗った時のフィーリングはどうなんだろう?
軟膏ならしっとりクリームならさらさらローションならさっぱり 
いろいろあるんだねでも一人だったら背中は塗れないよ?
それが良くしたものでお一人様向けスプレータイプがあるんだって
な~るほど一人ひとりの実状に合わせてきめ細かくなってるんだ

みなさーん 水虫の季節です。

気温20度、湿度60%を超えていくと、一般的にカビの繁殖天国です。
夕食のカレーライスの残りがあっという間に青カビで覆い尽くされる、そんな経験はありませんか?

水虫のかび「白癬菌」もそのようなカビのうちの一種、皮膚表面にとりついて、垢の蛋白を無制限に食い荒していきます。
すると、微小の傷が誘発され、雑菌が侵入し、リンパ線が腫れて痛くなって…。

昨今は街の薬局で比較的容易に外用剤が手に入りますが、どうも効果が今ひとつ?そのような場合は、菌と薬のミスマッチが強く示唆されていますよ。

当医院は、薬局では市販されていない保険薬で対応が可能です。

  

夏バテ! 大丈夫ですか?

亜熱帯のような夜が続きますが、みなさん、お変わりありませんか?
高温多湿の寝苦しい毎日だと、なんとなく“元気力”が底を尽いてくるような・・・
こんな時の対策は、お一人ひとりなにか取り組まれておられることでしょう。

巷間にもさまざまな商品が流通していて、はて?どれを選んだら良いものやら・・・。
が、ですが、ちょっと待って!そういうのって、症状としての対策ではないでしょうか。
ひょっとして症状を超えて、病気のレベルだったら、どうしたものでしょうか。
幸いに、そんな場合にの健康保険の漢方剤が有効なこともありますよ。
漢方剤の中で「補剤」と言われるグループから、その人の症状・体質に応じて選択できるのです。

当院でも皮膚の健康を守りたい、という観点からも併せて、幾種類かの補剤を対応できます。

 

水イボは 取っても 痛くな~い

どこかのプールでは 幼児たちの歓声が楽しそう! 
我が子たちの姿を微笑ましく見守っているママたちも楽しそう!
おや? いまひとつさえない表情のママたちが 何やらひそひそ・・・

「うちの子が水イボで 困っているの。 小児科を受診したら ほっとけばそのうち消えます と言われたんだけど 逆に数が増えてきてしまって。 不安なんだけど どうしたものやら」

「そうよねえ。 ひっ掻いて 雑菌が化膿したり 飛び火になったりすることだって あってよ。 兄弟や周りの子たちに伝染していくと 迷惑になるしね」

「悩ましいわねえ。でも 痛くないように 取ってもらったら!」

「あら そんなことできるの?」

「できるわよ かんたんよ! 歯医者さんの歯茎の麻酔 あれをテープにしたのを水イボに張っておけば 1時間で 麻酔が効くらしいわよ」

「それだったら つまんで取ってもらっても 痛くないわね」

「その麻酔のテープも 健康保険が使えるんだって」

「まあ、うれしい」

( 1回の摘除は10個以内が いいようです )

 

爪の変形

治療前 第1回切除 第2回切除後

高齢化にともない 視力低下 腰痛 腹部肥満 指の筋肉が不自由 寝たきり 独居 など さまざまな状況を背景に 爪切りが 思うようにならなくなります。
いつのまにか爪が伸び過ぎて それまで重宝していた器具では 切れなくなって困惑。
やがて・・・

  • 靴下が引っかかって 破れる
  • 布団に引っかかって 転倒・骨折の危険性が生じる
  • 爪が厚く変形をきたし 隣の指が圧迫されて 浮き上がる
  • 爪の変形が 周囲の皮膚に食い込み傷つける
  • それまで使用していた靴が 合わなくなる はけなくなる
  • 室外はもちろん 室内でも 歩きにくくなる

など、日常の生活に差し支えが発生する誘因となります。
さらに 糖尿病などで免疫低下や 抗血小板剤を内服中だと 爪切りの際のわずかな怪我の発生にも 最善の注意や対応が必要となってきます。

そのため 死んだ細胞で構成されている爪の最上層と2層目だけを上手に切除・排除し 
生きた細胞で構成されている3層目を傷つかないように ある種のテクニックが要求されます。

当院では、局所麻酔無しで、場合によっては段階を追って安心安全な爪切りの施術を試みています。
予約の必要は一切ありません。

 

手の湿疹・皮膚炎

手のかぶれ・接触皮膚炎は 3タイプに分けられます。

  • アレルギー性タイプ(かゆい)
  • 非アレルギー性タイプ(乾燥亀裂による疼痛)
  • 混合タイプ 

原因には様々な物質が疑われてきます。

  • 洗剤 
  • ゴム手袋
  • 化粧品類
  • 植物 
  • 果物 魚介類
  • 頭髪関連
  • その他 多種多様

発生場所 以下の環境に分けると考えやすいでしょう。

  • 一般家庭内での事故 
  • 職場での事故
  • その他での事故

発生のメカニズム

  • 健康な皮膚は外界からの刺激物質にある程度の防御能を持っています。皮脂膜と角層(あかの層:角化細胞層)がその役割を果たしています。
     
  • 石けん・シャンプー・洗剤は皮脂膜を流しその再生には6時間ほどを必要とされています。特に手のひらは皮脂腺がなく従って皮脂膜がありませんから、皮脂は角化細胞じしんが作る皮脂だけに依存しています。したがって皮脂膜再生にはいっそうの時間を必要とします。
     
  • 皮脂膜の破壊で角層の水分は大気中に奪われ、カサカサと亀裂が発生します。特に乾燥の冬期は悪化します。
     
  • 非アレルギー性の手の湿疹では皮膚の防御反応が完全に失われ、付着した物質が大量に浸透吸収されて、今まで何ともなかった物質にも刺激反応を示し、さらにはアレルギー性反応を起こすに至ります。

予防

水仕事では洗剤に直接触れぬように手袋の適切な使用がすすめられます。
長時間の手袋着用では汗蒸れに注意が必要です。
汗でゴムの成分がにじみだして、さらに皮膚に浸透してくることもあり得ます。

治療

原因物質への対応と適切な外用・内服療法が必要となってくることが多く、放置しておく疼痛のみならず、亀裂から細菌感染ひいてはリンパ管炎・急性リンパ線炎合併のリスクが発生します。

 

 

 

 

 

慢性便秘症と皮膚疾患

皮膚病治療で並行して便秘の改善・治療が必要とされるのは以下の様なメカニズムが発現している場合があります。
便秘で腸管内細菌のバランスが崩れて

  • 食物消化吸収の際に細菌からの毒素も一緒に腸粘膜から吸収され一種のアレルゲンとして蕁麻疹を発症
  • 便秘による不快感で安眠不十分となり自律神経過緊張を解除できない朝を迎えている

便の柔らかさを維持するのには従来から酸化マグネシウムが頻用されていますが、これは腸内の浸透圧を高めて体内から水分を引き出し、便を軟らかくして排便を促すからです。

ロコモと鶏眼(うおのめ)

ロコモと鶏眼(うおのめ)

ちょっと 足ひざ腰 の簡単なチェックをしてみましょう

  • 15分ほど続けて 歩けない
  • 横断歩道を 青信号で渡りきれない
  • 階段を上がるのに 手すりが必要
  • 片足立ちで靴下が はけない
  • 家の中で つまずいたり 滑ったりする
  • 掃除機使用 布団の上げ下ろし が困難
  • 牛乳パック2リットルほど が持ち帰れない

いかがでしたか?
一つでも該当したら ひょっとして 貴方は「ロコモ」かもしれません。
ロコモ=ロコモティブシンドローム=日本語で運動器症候群 です。
バランス能力の低下、筋力の低下、骨・関節の病気などが心配ですね。
適切な加療や運動負荷で改善し、要介護状態にならないように気をつけましょう。

それと ちょっと足の裏もチェックして、鶏眼(魚の目)ができていたら、
さっさと 削って処理しましょう

褥瘡(じょくそう、床ずれ)とは?

褥瘡(床ずれ)ケアの流れを、説明しています。
初めての方は、ぜひここをクリックして ご覧ください

顔のしみが気になる人

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単純に “しみ” とばかり 思いこんでいませんか?
要注意 のシミもあります

老人性色素斑
色素細胞母斑
基底細胞癌
悪性黒色腫
 

皮膚が痛~い

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アトピー性皮膚炎におけるバリア機能異常と免疫異常

最近、アトピー性皮膚炎の皮膚のバリア機能異常にフィラグリン遺伝子変異の関与が示唆されています。

フィラグリンとは、皮膚の顆粒層にあるケラトヒアリン顆粒に多く含まれるプロフィラグリンの分解産物で、ケラチンを凝集させ、表皮細胞を平坦化させる働きを持ち、皮膚のバリア機能を強固なものにしています。
さらに、フィラグリンが分解されて天然保湿因子となり、角層の水分保持に寄与しています。
フィラグリンはこれらの働きで皮膚のバリア機能に貢献しています。

バリア機能が低下した皮膚では、ダニなどのアレルゲンが慢性・反復性に皮膚に侵入し、生体の免疫反応によって炎症が惹起されます。
また、ヒスタミンや種々の炎症性サイトカインが産生・放出されることで、痒みが生じ、掻破を繰り返すことでさらに皮膚のバリア機能が損なわれるという悪循環が生じます。

症状緩和や再燃予防には皮膚のバリア機能異常の改善と予防が非常に重要です。
外用保湿剤を十分に活用していきましょう。

 

日々の花々

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更新日:2023-05-26